10月21日の夜、PHPの修正版が公開されました。
私のところにも、翌朝からいくつか連絡をいただきました。いちばん多かったのは「ニュースは見た。で、うちは関係あるの?」という質問です。
正直、これがいちばん大事な問いだと思います。ニュースを見て不安になるより先に、自分のところが対象かどうかを落ち着いて確かめる。今日はその手順を、なるべく専門用語を使わずに書きます。
そもそも、何が起きたのか
PHP(ピーエイチピー:Webサイトの裏側で動いているプログラムの言語)に、重大な弱点が見つかりました。
ざっくり言うと、条件がそろうとログインしていない外部の人が、サーバーの上でプログラムを動かせてしまう種類の弱点です。専門的にはRCE(リモートコード実行:遠くから好きな命令を実行できてしまうこと)と呼ばれます。
ただし、ここで慌てる必要はありません。修正版はもう出ています。やることは「自分が使っているかを確かめて、使っていれば新しい版にする」。これだけです。
確認は、この3つの順番で
1. 自社のサイトはPHPで動いているか
まずここからです。次のどれかに当てはまれば、PHPが使われている可能性が高いです。
- WordPress(ワードプレス)でサイトを作っている
- 問い合わせフォームが、サイト制作会社のオリジナルで作られている
- 会員ページや予約ページなど、ログインする仕組みがある
逆に、STUDIOやWixのようなサービスで作ったサイトは、サーバーの管理をサービス側が行っているので、基本的に自社で対応することはありません。
2. サーバーを管理しているのは誰か
ここが意外と見落とされます。
- レンタルサーバー(エックスサーバー、さくらのレンタルサーバーなど)の場合、PHPの更新は基本的にサーバー会社が行います。今回も主要なところは翌朝までに更新を終えていました。
- VPSやクラウド(自分でサーバーを借りて設定しているもの)の場合は、更新するのは自分たちです。誰かがやってくれることはありません。
「どっちか分からない」という方は、サイトを作った会社に一言聞けば分かります。
3. PHPのバージョンは何か
レンタルサーバーなら、管理画面(コントロールパネル)の「PHPバージョン設定」のようなページで確認できます。
今回、修正が入ったのは次の版です。
- 8.5系 → 8.5.12 以降
- 8.4系 → 8.4.27 以降
- 8.3系 → 8.3.36 以降
- 8.2系 → 8.2.35 以降
そして、ここが一番伝えたいところです。8.1より古い版には、修正版が出ていません。 すでにサポートが終わっているからです。
古い版のままのサイトは、今回に限らず、これから見つかる弱点も直されません。いい機会なので、新しい版への切り替えを制作会社と相談してみてください。
「うちは大丈夫だった」で終わらせないために
確認してみたら対象外だった。それはそれで、とても良いことです。
ただ、今回のような連絡を受けていて感じるのは、「自社のサイトが何で動いていて、誰が管理しているか」が分からない会社が、本当に多いということです。責めるつもりはまったくありません。サイトは一度作ると、なかなか見直す機会がないものです。
なので、今回のついでに、次の3つだけメモしておくことをおすすめします。
- サイトを作った会社と、担当者の連絡先
- サーバーの種類(レンタルサーバーか、自分で管理しているか)
- 使っている仕組み(WordPressなど)と、そのバージョン
これがあるだけで、次に同じようなニュースが出たとき、確認は5分で終わります。
おわりに
脆弱性のニュースは、これからも定期的に出てきます。毎回ドキッとする必要はありません。「うちは関係あるか」を落ち着いて確かめられる状態をつくっておけば、それで十分です。
もし確認のしかたが分からない、どこに聞けばいいかも分からない、という場合は、気軽に声をかけてください。一緒に確認します。
気になることや、確認のしかたが分からないことがあれば、お問い合わせや、右下の「よろづ相談窓口」から気軽に声をかけてください。
